少しずつ掘り進んでは、泥や砂の中からカカシロイドを引き抜いていく。
ほとんど勘がたよりの仕事である。ここはという場所をみつけると、まわりの泥を掘って身体の一部を掘り起こし、ゆっくりと引き抜いていくが、ここで無理をすると機体を損傷させてしまう。なにより根気と体力が必要な仕事だ。
「れんこん栽培と似てるかも」
ただレンコンと違うのは、掘り出したカカシロイドがすんなりと再起動した場合は彼らに手伝わせられるということ。おかげで後半はかなりはかどった。
「さあ、帰るよ。しっかりシャワーを浴びて泥を落とすこと。そうしたらミシン油をたっぷり差してあげる!」
こうして彼女を先頭に、カカシロイドたちと家路にいたのであった。
りんくの冒険1 おわり