■設定文章(担当:天河宵)
イカナ登場
彼(?)との出会いは突然だった。
戦闘に継ぐ戦闘が繰り返され、人の形をした危険が藩国上空に存在する為に子
どもたちは地下の避難場所にいた。さすがに藩王様が逃げたぞー、という声は聞くこともできず、遊んでくれる侍も幻燈使もお庭番も、戦闘準備に追われて子ど
も達と遊ぶことができないが子どもは子ども達なりに国が大変なのだとわかっていて子ども達だけで遊んでいた。
そんなある日、一人の少年が転がっ
たボールを追いかけて地下通路をとことことはしっている。ちびっこの投げたボールは意外な強さで地面を転がり、わき道へと転がり込んでしまった。僅かに水
の流れる音に、非常通路が近いのかもしれないと、いまだスピードを落とさぬボールをおって走る。足元は暗く、地下を明るく照らす明かりも、非常通路までは
薄くしか届かない、少年は走りながら、奇妙に反響する自分の足音にぶるりと背筋を震わせた。
なぜかボールはコロコロ転がる。何度か道を
曲がって尚止まらないボールはまるで何かに操られているようで少々薄気味が悪いが、ここまで追いかけてしまったらもって戻らないのも口惜しい。それに今藩
王様も大変なんだからボール一つでも大切にしないと、周りの大人のいう台詞を真似て内心呟い多少年は、ボールがこつん、と何かにぶつかったのを見てほっと
息をついた。
それは壁のように見えた。
少年はがボールを拾いあげるとなぜかひたひたした。濡れたのかな?とぶつかったものに目を向ける。すると、目があった。
「ピュー、キュキュパオーン」
【皿のような目】が少年を見ると、【巨大な口】から陽気な声(おそらく、少年にはそう聞こえた)がとびだした。声は通路で反響し、大層大きく、少年は思わずボールを放り投げて耳を塞ぐ。
ひょいと伸びた足が(手なのかもしれないが)転げたボールをつかんで、あんぐりと口に放り込む。もしゃもしゃと口が動いてボールが完全に消えてしまう。少年は耳を塞いでいたのも忘れてぽかーんと口を開き、けふ、と大きな口が空気をはいたのを見て我に帰る。
「プギッ!我腹減った、シブースト、エステル探してる、腹減った」
少年はエステル?と首を傾げて思い出した。お客さんとして今国にいる綺麗なおねーさんの名前もエステルといったと思う。侍よりも小さいのに、とっても大き
く見える人で、大人には怖いけれど、時々小さい子達を見てるときはちょっと優しい顔をするのを知ってる。地上に植えられた向日葵を見て、ちょっと笑ったの
も少年は見たことがあった。
「エステルおねーさんに会いにきたのか」
おねーさんは宇宙からきたのだとエステルさんが来て以来い
つもニコニコしている侍の尾崎にーちゃんが言っていたのを思い出す。夜明けの船というお船にのって火星という星にいたのだという。その船にはいろんな人が
のっていて、乗っているのは人だけじゃなかったと言うから、【異星の化け物】をおもわせる彼(おそらく)もその【夜明けの船】に乗っていた仲間なのかもし
れない。
いつもちょっと怖そうで、ちょっと寂しそうなエステルおねーさんも仲間にあったら喜ぶんじゃないかなぁ、と少年は思った。自分が悲鳴も
上げず(彼は暗闇で見るとちょっと怖かったし、巨大な口は少年くらいぺろりと言ってしまいそうだったが)、彼の【ひたひたする体】に近づいて、その足なの
か手なのかわからないそれを一本握った。
お腹がすくのはとても悲しいことで、その悲しいことをほうっておくのは寂しいことだと少年は思ったし、エステルおねーさんが仲間に会って喜ぶんだったら、それはとてもいいことだと思った。
「一緒においでよ、エステルおねーちゃんに会いにいこう。藩王様に言えばきっと御飯もくれるよ」
ひたひたする手と手を繋いで少年は歩き出した。ボールが食べられちゃったのはどうしようかなぁ、と思いながらも、喜んでくれるかなぁ、というちょっとした希望を心に置いて。
「と、いうことがあったんです!」
今日も元気にぺぃろぺぃろと踊っているイカナ=イカンと、そのバックダンサーズ(犬妖精有志)を見て熱弁を振るっている侍の肩を、ぽむ、とお庭番が叩いた。
「…もう寝よう、イカナは気づいたらいたんだよ(ぽむ)」
「いいえ、少年との未知との遭遇が!」
「…寝てないからなぁ、ここ暫く」
熱弁する侍から視線をそらした先で、イカナ=イカンは今日も元気にペィロペィロと踊っている。
視界の端っこで、藩王様が踊っているようにみえるのは、微妙に視線をそらしておいた。
◎イカナの部屋はどこ?
★ 天河宵@負傷中 > ちょっとした疑問が、エステルさんはGDをお部屋に作りかえ、ならイカナさんは何処に住むのでしょうか(をい
(6/23-21:43:00)
★ ライチ > 呼ぶと海の中とか、山の間から出てくるんですよきっと(笑)>イカナ(6/23-21:46:19)
★ ライチ > 妖怪チックに (6/23-21:47:35)
★ライチ > 何処からとも無く(きゃー (6/23-21:48:02)
★天河宵@負傷中 > あぁ、子どもに言うわけですね、悪いことしたらイカナにパックんされるわよ、と。 (6/23-21:48:24)
★ ライチ > マヂで食われるよ(汗 (6/23-21:49:30)
★ さ@新PC > あー…イカナの部屋はどこにしようか。 (6/23-21:
★ 天河宵@負傷中 > …やっぱり天守閣に、しゃちほこ代わりに(待て) (6/23-21:50:48)
★ 天河宵@負傷中 > 題名、月に吠えるイカナ。(待て) (6/23-21:51:05)
★ ライチ > 城を齧るイカナのほうが、正しくないですか(そういう問題か?) (6/23-21:52:07)
★ 天河宵@負傷中 > あ、そっか、天辺から食べられちゃいますかねー。 (6/23-21:52:54)
★ 天河宵@負傷中 > …イカナの住処は結局何処に…?城の地下かな…。 (6/23-23:42:18)
★ さ@新PC > 冒険艦にしたら、食われそうだなl (6/23-23:43:21)
★ 天河宵@負傷中 > …食われるのが早いか、修理するのが早いか、競争ですね☆ (6/23-23:44:10)
★ さ@新PC > まるっとひとのみでイカナの勝ち!(ぇ (6/23-23:44:50)
★ 天河宵@負傷中 > はうあ、折角とった冒険艦が! え、イカナに乗って宇宙へ? (6/23-23:45:47)
★ 時雨 > でも、夜明の船では大人しくしていましたし (6/23-23:45:56)
★ 時雨 > 常に食べられるわけじゃない、といいなぁw (6/23-23:46:11)
★ 天河宵@負傷中 > 夜明けの船ではきっと、敵の船を食べてたんだ…(カタカタカタ) (6/23-23:46:47)
★ さ@新PC > そのままで宇宙へいけるんだもんねぇ。 (6/23-23:47:35)
★ 時雨 > ひえぇぇぇぇ…… (6/23-23:47:43)
★ 天河宵@負傷中 > てか、別にイカナさん楽しいから食べてるんであって、食欲って感じはあまりしませんけどね。 (6/23-23:49:09)
★ 時雨 > 何というか、「イカナに理由はない」と言うイメージが。 (6/23-23:51:54)