■系統
  要点 周辺環境
東国人 東洋風の服装 東洋風の人材 黒い髪 四季 入り組んだ地形 稲作 紙と木で出来た家 火山
吏族 宮廷服     政庁        
理力使い 長い杖     魔法陣        
護民官 官服
警棒   議事堂        

■設定文章
FVBの藩民には周知の話ではあるが、美しい【四季】に彩られた自然に引き寄せられ集まってきた観光客であっても王城を見学した者なら気づいているだろう。いや、観光客ならガイドがその近くまで連れて行って一席ぶたないはずがない。王城へ続く橋御門前に設置された小さな木の箱のことである。これは、麗しき勇気ある花たちの国においては、根源種族襲来以前よりの伝統ともなっている「目安箱」というものなのだ。
目安箱(めやすばこ)とは、さまざまな政策に庶民の視点からの進言や情報を求めたり、あるいは苦情などを受け付けるシステムのことである。この制度は現在においても引き継がれており、むしろ相次ぐ戦時動員や徴用で社会全体の統制が強化され、社会不安が深刻化している昨今では庶民のガス抜き機能としてますます重視される傾向にある。
たとえ法に従って処分したとしても、その結果が人間としての社会常識的な感覚から受け入れがたいケースは少なくない。しかし無秩序に「なあなあ」で許しては社会秩序は維持できない。法による社会構築を維持しつつ、そこに人間的な判断をシステムとして組み込んだのが目安箱システムであり、それを司るのが『律令目付』なのである。
決戦!FVBの際にも、洞窟群あり山あり谷あり狭い路地ありといった【入り組んだ地形】を利用した防衛戦が構築されたが、その際に【稲作】がおこなわれていた田畑が幾つも破壊されていたし、さらには落下するアウドムラとの戦いで市街地の民家が甚大な被害を被っている(【紙と木で出来た家】にとっては落下する薬莢1つが致命傷になりかねない)。
こうした事態については法的な補償があるものの、画一的な基準で処理するために、どしても不公平感が生じる。そこで機能を発揮するのが『律令目付』なのだ。
『律令目付』はその職務の性格が酷似していることから、わんわん帝國において護民官制度が大々的に採用されることになった際に、その任も併せて受け持つこととなった。
であるから、FVBにおいて単に「目付」と言われた場合、それは「律令目付」を意味すると同時に「護民官」をも意味することになる。
国内における彼らは、吏族の【宮廷服】の上に【魔法陣】をバックプリントした紅色の羽織を【官服】として着用している。その色はFVBの象徴ともいうべき【火山】百花山をイメージしたものと言われている。羽織の袖口は(吏族の算盤を意匠しているらしい)山形のダンダラ模様に白く染め抜かれており、手には 【長い杖】ではなく【警棒】を下げている。彼らが戦うべきは「犯罪者」や「反抗的な市民」ではなく「法の矛盾」なのである。
だが、彼らが市中に羽織姿で市中に姿を見せることはほとんどない。彼らの戦場は目安箱から書状が運ばれてくる王城地下の【政庁】エリアの中心、【議事堂】内の一室であり、その裏付けに市中に出る際は目立たないように変装するからである。
(約1200字)

★設定中に組み込みきれなかった必須キーワード
【東洋風の服装】
【東洋風の人材】
【黒い髪】

■イラストThis page is 護民官.