2月14日。それは平将門の命日……ではあるけれど、世間一般的にはチョコレートの日。中にはキライな閣僚に市民団体が「素直に辞めるアナタが好き」とのメッセージを書いた巨大チョコを送りつけたりしてるけど、これは聖ヴァレンティヌスへの冒涜行為であり、単なるイジメだよなあ……。
 それはともかく、その誰かが誰かにチョコレートを送る風習は日本の製菓業者の陰謀から始まり、駐留軍のバレンタイン少佐によってアメリカ本土へも伝播。いまや世界的な行事となってFVBへも押し寄せていた。



 この国の場合、女性から男性への愛の告白とか義理とかというより、国民から藩王さまへの貢ぎ物という色合いが強い(ちなみにホワイトデーやボスの日も同じく国民から藩王さまへの・・・・・・・)。

「さあて、カムカム☆ 
チョコを持って別部屋へどうぞ。にしししし・・・・・・・」


 藩王さくらつかさは今年も王城前に立って、チョコを持って集まってくる国民たちに愛想を振りまいている。だが・・・・・・・。

 ずん

 ずんずん

 ずんずんずんずん

 Wikiの仕様上、4倍角でお見せできないのが残念だが、途方もない地響きを立ててそこに接近してくるモノがいた。
「ハンオーサマー!」



「ぎゃっ」

 来るモノは拒まず。
 でも受け取るとは言ってない。
 藩王、瞬く間に遁走。いやはや、逃げの藩王とはよく言ったモノである。

 逃げること風のごとく、仕事すること林のごとく、飯を食うこと火のごとく、昼寝すること山のごとく・・・・・・。
 風林火山もまたFVBの旗であった。

(りま記す)
This page is 聖ヴァレンティヌスの惨劇.